Risk 2003 8 13

 1990年の時点に立って見れば、
リスクが、いくつか、ありました。

「巨大な共産主義国の破綻の恐れ」
 巨大な共産主義国が破綻する恐れがありました。
このような国家が安楽死するはずもなく、戦乱の危険がありました。
 しかし、1991年12月、ソ連は消えました。
中国においては、1992年に「社会主義市場経済」の概念が採用されました。
この時点で、資本主義経済になった可能性があります。
 1992年をもって、事実上、共産主義は終了しました。
ソ連の解体は、歴史的偉業となりましたが、
ロシアの再生は、これから進展するでしょう。
中国においては、共産主義から資本主義へ、うまく切り替わりました。
そして、その後、経済的発展をしています。
「中国の奇跡」かもしれません。
 しかし、これからの舵取りが、むずかしい。
中国の人口は、約12億人です。
日本の人口は、約1億人です。
中国の人口の2割でも、2億人強となります。
 この2億人強の人達が、欧米人の生活にあこがれ、
実際に欧米人の浪費的生活をすると、
エネルギーの問題が発生します。
電力不足と石油不足です。
こういう時に、運悪く、農業において、不作となると、
食糧不足にもなります。
人口が大きい時は、電力不足、石油不足、食糧不足に、
十分、注意すべきです。

「中東情勢」
 このリスクは、依然として、あります。
アラブ対イスラエルの対立解消が重要ですが、
うまく行くか、どうか。
 また、アラブが安定化し、発展するか、どうか。
「アラブのEU」のようなものができて、地域的に安定するか。
アラブ統一ということは、あるか。

「紫外線」
 報道によると、オゾン層の破壊のペースが減少したということです。
これは、モントリオール議定書の業績であるとのことです。
しかし、今でも、南極大陸と同じ大きさのオゾンホールがあります。
これが、南極大陸の上にあるから、被害が少ないので、気にならないでしょうが、
このようなものが、他の大陸の上に移動したら、重大な問題になります。
さて、理論的は、オゾン層が、地球規模で、一時的に消失するということは、
あり得るでしょうか。

「地球温暖化」
 地球温暖化の関係で、京都議定書は、どうなるでしょうか。
地球の歴史を見れば、今は砂漠地帯でも、昔は、肥沃で温暖な土地だったのです。
オゾンホールも、地球温暖化も、徐々に進むのではなく、
相転移、相移転のように、ある時点から、一挙に変化しますので、
注意してください。
 南極の氷と、北極の氷が、ちょうどよいバランスとなっています。
この氷が、溶ければ、バランスが崩れますので、注意してください。



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